地熱発電の仕組み
このページでは、地熱発電がどのようにして電気を作り出すのか、その仕組みをご紹介します。
動画では、松尾八幡平地熱発電所の完成までをご紹介しながら、地熱発電の仕組みや魅力について解説しておりますので是非ご覧ください。
地球は、核、マントル、地殻(ちかく)の3層の構造でできています。地表までマグマが達すると噴火が起こり、火山が形成されます。
火山の下には凡そ1,000℃の「マグマ溜まり」があり、その熱が岩石と流体を熱している「地熱貯留層(ちねつちょりゅうそう)」を形成することがあります。
この地熱貯留層中の「地熱流体」を地下で減圧沸騰させたのち、「気水分離器」で「蒸気」と「熱水」に分け、「蒸気」でタービンを回して発電します。この方法を「フラッシュ発電」といいます。松尾八幡平地熱発電所は、この方法を採用しています。
タービンを回したあとの蒸気は、「復水器」で温水に戻して、「冷却塔」で冷却して「冷却水」にします。「熱水」は「還元井」を介して地下へ全量戻します。
このように、松尾八幡平地熱発電所では、地熱エネルギーで電気を作り、電力会社に売電しています。
自然が生み出す「蒸気」で発電する地熱発電は、二酸化炭素の排出量が火力発電に比べて大幅に少ない発電方法です。
また、風力発電や太陽光発電のように、日照時間や季節、天気の影響を受けにくく、年間を通して安定してを発電できるため、設備利用率の高い安定した電源です。
これに加え、地熱発電は「一度発電を始めれば、長期間にわたってエネルギーを採取できる」という特徴も持っています。